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自転車で走っていて、ふと見つけた「蓮」が満開の池。北海道の恵庭の近くでの景色でした。

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北海道は、こんな風にふと訪れた場所で、美しい花々との偶然の出会いがとても多い場所なのです。

ちょうど一年前の今頃、私はこの「蓮」を題材にした木象嵌の製作に没頭していました。

札幌で行われる現代美術の展示会「JRタワー・アートプラネッツ 2015」という作品展に、札幌芸術の森美術館館長より推薦を受けて、作品を出品予定だったのです。

陽光を受け、艶やかに咲く蓮の花。

水面を覆う大きな葉の間から、細い花茎を立ち上げて、凛と咲く大輪の花。

その見事な花と葉が、陽の光に変容する色模様を、何とか自然の木の色で表現できないだろうか。

そんな思いから始めた象嵌作りでしたが、何度も試行錯誤して、やっと出来上がりにこぎつけたのがこの2枚です。

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このモチーフは、この後、サイズ違い、デザイン違いで何枚か製作することになり、京都では賞を頂くことにもなりましたが、
原点は、野に咲く「蓮」の生命力への感動でした。

夏を迎える北海道では、こんな風に野に咲く花が一番美しい季節の始まりです。

広大な風景と共に、色とりどりの花が咲き乱れる様子は、旅行で訪れた人はもちろん、住んでいる私でさえ毎年毎年感動を新たにする、本当に素晴らしい景色だと思います。

何と言っても、代表的な花の風景、富良野のラベンダー。

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美瑛の丘も、彩ゆたかな花々が、まるで夢の世界のような美しい景色が広がります。

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そして、私が何度でも訪れたい場所、十勝の花畑たち。

北海道ガーデン街道として整備されたここ数年、訪れる人の数もとても増えてきて、季節に合わせていつも満開の花を楽しめる場所です。

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そして北竜町のひまわりも、素晴らしい景色で大好きな場所の一つです。

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ここに来ると、ひまわりの迷路につい挑戦してしまいますが、暑い中での楽しみです。(水を持って始めるといいのですが、いつもそんなことを忘れて後悔します。)

穴場を一つご紹介します。

北見市にある鏡池、蛍池の「蓮」です。

こちらは個人の方が所有する池ですが、花が咲く時期に一般にも公開してくれています。

8月上旬に北見近郊に行かれる方は、ぜひお勧めです。

ガイドブックにも載っていない美しい景色は、旅の思い出にもってこいの気がします。

でも、そんな人が作った花畑ではなくても、森の中に、走っている道の端に、たくさんの花々をみることができるのが、北海道の花散策の楽しみかもしれません。

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夏を迎えた歓びを、精一杯に咲くことで表現しているような野の花は、8月の訪れがピークとなり、その後次第に少なくなっていきます。

秋の花を代表するコスモスも、このころから咲き始めます。

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春から、夏。そして秋へと季節が移ろい、咲く花々もどんどん変わっていき、やがて、北国の長い秋の日が続く頃には、花々はその姿を消してしまいます。

そんな一瞬の自然の美しさを、もっと留めておきたい。

それが、花の象嵌を作る原動力になっているかもしれません。

一枚の絵に、北海道を代表する花を集めた作品。「Flower-花ー」

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富良野での個展の際に、「Leaf-葉ー」「fruit-実ー」という2つの作品と共に、自然の恵みを描いた3部作の一つです。

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北海道の花を一枚に込めた作品ですが、もちろんこれには収まりきりません。

そこで、「ボタニカルシリーズ(植物園シリーズ)」と題して、個々の花を象嵌にした作品も作っています。

 

「スズラン」

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「水芭蕉」

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「水仙」

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もっともっと増やしていきたいところなのですが、なかなか実際の作業に入れずに、構想だけどんどんと貯まっている感じです。

もう少し頑張らないと、と思います。

リクエストなどがあると、作りやすいなと思う時があります。

人それぞれ、好きな花は違いますが、花が好きな「想い」は優しさに溢れているような気がします。

そんな方たちと、もっと「花」の象嵌を作っていけたらな、と思うのです。

実はいま、この夏に向けて新しい木象嵌の製作に入ろうとしています。

モチーフは、「夏の花」。

どうしてか、暑い夏を迎える今頃から、暑いさなかに、工房に一人こもって象嵌作業をすることが多いここ数年。

これまでの家具「木象嵌」を仕事のメインにすることにしてまだ2年ですが、こんなにも「仕事」として注文を頂いていることに心からの感謝と喜びを感じます。

そんな思いを、ボリュームのある作品に込めて、また皆さんにお見せしたいと思っています。

またまたがんばらないと。

こんな風に新しく作品を作るとき、そのモチーフについてよくよく観察をしたり、調べたりします。

そして新たな発見もたくさんするのですが、最初にご紹介した「蓮」は、その面白さがとても多い花です。

なによりその「種」が、私はとても面白く感じ、作品の中にも多く入っているのですが、下の写真を見て、象嵌のどこにあるか探してみてください。

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そんなことをしているうちに、きっと本物の「蓮」を見たくなると思います!

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北海道の野の花としてはマイナーですが、花の季節の思い出に、ぜひ今年は「蓮」をチェックしてください!

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投稿者プロフィール

Akio Shimada
1971年生まれ。北海道苫小牧市出身。日本各地で木工修行の後、スウェーデンで北欧の木工技術を学び、2007年日本人として初めて「スウェーデン家具マイスター」の称号を得ました。高い技術を誇る木象嵌と家具の製作をしています。

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