千葉県にお住まいのA様ご家族は、今年3月、お母様の喜寿のプレゼントに木象嵌「蓮」を贈られました。
この度、A様からお便りを頂きましたので、ご紹介します。

「この度は大変お世話になりまして、本当にありがとうございました。
母の喜寿に、家族で記念になるものを贈りたいと思っていて、今回島田さんに木象嵌をお願いすることになり、本当によかったと思っています。

A様特注 蓮

母の喜寿のお祝いを兼ねて、母と姉と3人で秋の富良野を訪れたのは昨年の事でした。
宿泊したホテルで島田さんの作品を見て、「初秋の富良野の景色とよくあって素敵だな」と思いました。
どこでどなたの作品を?と言う訳では無いのですが、私は木象嵌と言う技法と、その制作過程はなんとなく知っていました。

ですので、作品を拝見して「すごいなぁ」と思って見ておりましたが、特に姉が1番気にいって見入っておりました。

いくつかの作品を見た後、大きな「蓮」の作品の前で母が足を止め、「お父さんにも見せたいね。」と何度も言いました。
実家は寺院会館でしたので、蓮は父の好きな花だったのです。
(正直に言いますと私自身は幾何学模様の図柄の方が、モダンで素敵だなぁと思っておりましたが…。)

母は北海道の出身で、今回はそのこともあって旅先を北海道にしたのですが、旅行の間中、喜寿のお祝いと北海道を訪れた記念の品として、何かプレゼントできるものはないか、とずっと考えていました。

そして旅行から帰り、父に「蓮」の木象嵌のことを話すと「いいね」と一言。

この父の「いいね」が決め手となり、島田さんの木象嵌を贈ることになったのです。

オーダーをお願いし、作品のデザインやサイズが決まるまで、毎回ご丁寧にメールやお手紙をくださり、工程等もとてもよくわかりました。
不安などもなく、実際に作品が届くまでの間、家族みんなで楽しみに待つことができました。

いつもご連絡を下さった奥様に、感謝申し上げます。
島田さんが作品制作に集中して取り組めるのも奥様のサポートあってのことと思います。

そして作品が届いた当日、私自身は立ち会いませんでしたが、配達のトラックが大きくて、実家の寺院会館の駐車場に入らなかったと聞いてびっくりしました。
後で北海道から家具だけを積んで走っているトラックだったとお聞きし、家族みんなで納得しておりましたが… 。(笑)

でも、今回一番私や母がびっくりしたのが、飾る場所のことでした。

フレームにガラスを入れていただくことになったので、重さの事からも、壁に取り付ける際には、万全を期すため大工さんにお願いすることにしていました。

そして当初飾る予定のスペースに合うように、作っていただく作品の寸法も決めてお願いしたのに、いざ作品が届き、実物を見た父が「もっとたくさんの人に見てもらえる場所にしよう。」と言い出して、当初の予定していた場所に設置しないことになって、呼んでいた大工さんまで断ってしまってやきもきしました。

それなら最初から在庫があったサイズでよかったのに…と思いましたが、今は本堂内に飾って、お参りに来た方に見ていただいているようなので、しばらくそのままになりそうです。

日々の生活に追われて仕事や家事をしていると、北海道の大自然の中で美しい作品と向き合っている生活を羨ましく思いますが、人にはわからない苦労もあることと思います。
これからもご健康で素晴らしい作品を作っていってください。どうぞ頑張ってくださいね。」

島田よりA様へ・・・
「A様、お便りをいただき、本当にありがとうございました。
配達のトラックの件では、お伺いする直前にトラックが故障し、配達の時間が遅くなったり、また、かなり大きなトラックでお伺いしたりと、お待ちいただいたお父様には大変ご迷惑をおかけしたのでは…と思います。

しかしながら、お母様の「喜寿」という節目のお祝いに、ご家族皆様の想いを繋ぐお手伝いができたことを、心より大変嬉しく思っております。
どうぞこれからも家族皆様お元気に、楽しい毎日をお送りいただくことを心よりご祈念申し上げます。」