昨年5月に夫婦で北海道旅行をした際に、北海道・富良野市にある『フラノ寶亭留』に宿泊しました。
館内では島田さんの象嵌展が開かれており、「パピヨン」と「蓮」の作品が目にとまったのです。
作品はどれも洒落ていて、静かな美しさが感じられるものでした。なにより、愛犬象嵌の見本として飾られていたパピヨン犬の作品が、我が家の「チョビィ」にそっくり!
ホテルスタッフの方から、オリジナル作品の依頼ができると聞き、すぐにお願いすることに決めました。
旅行から戻り、島田さん宛に何枚も写真をお送りし、下絵の段階で上向きの目線を正面に微調整していただくなどのやりとりを重ねました。

完成した作品は、かわいらしいチョビィそのもの。
首に下げてほしいとお願いした京都・大覚寺のペットの御守りも、かわいらしいアクセントになりました。
まるで生きているようなくりくりの目や、ふわふわした毛並みを表現するデザインと木の組み合わせ方に職人技が感じられます。
の後、残念ながらチョビィは今年の4月に天国へと旅立ってしまいました。
ゴールデンウィークにはいつもの通り、チョビィが大好きだった軽井沢の別荘に遺骨を抱いて出向きました。
夫婦で思い出話をしているうちに、「この別荘に、供養の意味を込めて『フラノ寶亭留』で見た「蓮」の作品を飾りたいね」という話になりました。

「蓮」の作品は縦長のものでしたが、玄関正面の壁にちょうど収まる横長の作品をお願いし、今は完成を心待ちにしているところです。
自宅の玄関に飾っていたチョビィの作品はリビングに移して、家族がいつでも話しかけられるようにしました。
友人に披露しましたところ、「今にも飛び出してきそうだね」との声があがり、評判は上々です。
私たち夫婦と木象嵌の出会いに、チョビィが導いてくれた縁のようなものを感じている次第です。

島田より椙岡様へ・・・
「納品後、玄関に飾った木象嵌の前で、ご主人様とチョビィちゃんが一緒に撮った写真をいただき、とてもうれしくなりました。
チョビィちゃんをかわいがっていらっしゃるおふたりのご様子に心が温まり、制作しながら私まで優しい気持ちにさせていただいた作品です。
今は椙岡様ご家族が1日も早く元気になれるようお祈りしながら、「蓮」の制作に取り組んでいます。」

椙岡様とチョビィちゃん(象嵌が届いた夜に・・・)