今年のお正月は、能登の大地震に本当に驚き心が痛む始まりとなりました。
ここ北海道でもテレビではずっと緊急地震速報が流れ続け、遠く離れているはずのこちらでも津波が押し寄せました。

私は学生時代を富山県の高岡で過ごしました。(現在の富山大学)
能登半島もドライブに出かけたり、友達が住んでいたり、と身近に感じている場所でした。
ですので、地震の第一報を知った時には友人、知人はもとより、石川県にお住いのH様のことが頭によぎりました。

その後も続く余震の多さに、ただただテレビのニュースやネットの情報に驚くやら心配になるやら。
こんな時何もできない虚しさは、きっと日本全国、大勢の方も同じ思いでいたのではと思います。

私たちも数年前に北海道での大地震を経験しました。
工房でも震度5の揺れがあり、その後の大停電もあいまって大変な思いをしました。

今回はそれとも比べ物にならないような被害が出ていました。
H様にご連絡をと思いながら、とにかく被害に遭われていないことだけを祈りながら時間が経ってしまいました。

そんな時、一通のメールが届きました。
H様からでした!

メールには、なんと新居にお引越しになられて一週間後に地震に見舞われたこと。
そして、家もご家族も無事とのお知らせでした。

昨年お送りさせて頂いた木象嵌「花」も、ご新居の階段の踊り場に飾られていて落下などの被害がなかったことをお知らせくださいました。

大きな安堵感、そして、お知らせいただいたありがたさ。
こうして離れたところにいて、お会いしたことはない私達です。
一枚の木象嵌が、私達とH様を繋いでいてくれたことを心からありがたいことだと思いました。

H様が送ってくださったお写真です。

ご家族皆さんが通る階段の踊り場。
白い壁と自然光が直接当たらない場場所に設置してくださっていました。

とても作品が自然に飾られていて、作り手として本当に嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
ありがとうございます。

日本はどこにいても地震の心配がある国です。
象嵌はUV加工ガラスのフレームに入れておりますが、こちらは飛散防止の役目も果たしています。
ガラスは一枚一枚、札幌にあるガラス屋さんの腕のいい職人さんによって納品してもらっています。
万が一落下してフレームが破損しても、工房に送り返していただければ修理も可能です。

このあと、H様の新しい家と一緒に年を重ねていくこの木象嵌「花」は、H様、H様のご家族に見守られながら長い年月を重ねていきます。
それは私にとっても本当に嬉しいことです。
どうか、どうか、よろしくおつきあいくださいませ。
嬉しい気持ちを噛みしめながら、今日も制作に汗を流したいと思います。

投稿者プロフィール

Akio Shimada
Akio Shimada
1971年生まれ。北海道苫小牧市出身。日本各地で木工修行の後、スウェーデンで北欧の木工技術を学び、2007年日本人として初めて「スウェーデン家具マイスター」の称号を得ました。高い技術を誇る木象嵌と家具の製作をしています。

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