こんにちは。
スウェーデン家具マイスターの島田晶夫です。
今日は、私が工房を構えるここスウェーデンヒルズについてお話したいと思います。

北海道の石狩郡当別町に、スウェーデンハウスしか建っていない〈丘〉があるのをご存知でしょうか?

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ここはスウェーデンヒルズと呼ばれている自然豊かな森の中にある住宅街です。
森に佇むこの住宅街は、まるでスウェーデンにいるかと錯覚するほど日本離れしている丘なのです。

どうしてこのような「リトル・スウェーデン」ともいうべき町が作られていったのでしょうか?

その歴史は1978年(昭和53年)に遡ります。

当時、ストックホルムに駐在していた元スウェーデン大使の都倉栄二氏が、当別町内のゴルフ場を訪れた際、偶然通った現在のスウェーデンヒルズのある丘を見て、「ここはスウェーデンの景色にそっくりだ」とおっしゃったそうです。
写真はストックホルム郊外の写真です。

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その一言が、まさにスウェーデンヒルズの歴史の始まりとなりました。

実は都倉元大使は、スウェーデン国王から「スウェーデンと日本の交流の足掛かりが欲しい」との依頼を受けており、偶然立ち寄ったここ当別町は、気候も風土もスウェーデンとよく似ており、そんなことから「ここにスウェーデンとの交流の拠点を作ってはどうか?」という提案に発展していきました。

翌年1979年2月に、スウェーデンハウスの親会社であるトーモクが主体となり、「スウェーデン村計画」が当別町に提案され、当別町も同年11月にスウェーデン村の誘致を正式に表明し、いよいよ本格的なプロジェクトとして動き出すことになったのです。

このスウェーデンハウスの親会社、トーモクという企業は、もともと小樽で「北海製缶乾燥株式会社」として1940年(昭和15年)に設立された企業で、その後、缶詰を詰めるための段ボールの製造会社として発展していきました。

そして1970年代半ばごろから、トーモクではダンボールの材料として、スウェーデンから木材の輸入を始めました。

スウェーデンの木材は当時とても良質な木材と評判でしたから、そこに目をつけて輸入に至ったのだと思います。

スウェーデンもまた、北海道と同じように冬は長く、そして寒さが厳しいこともあり、冬の間は住宅を作ることは稀です。

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そこで、スウェーデンでは、冬の間にサマーハウス用の壁材やパネルを作り貯めしておき、夏になると一斉に住宅が建ち始めるのが特徴です。

そのスウェーデンの住宅の特徴を知ったトーモクは、北海道での住宅建築に、このスウェーデンの技術を使った、気候風土に合う家の模索を始め、それがスウェーデンハウスの基となったのでした。

そして、スウェーデンから輸入した材を使って、実際にスウェーデンヒルズとなる丘の地に2棟を建築し、テストを行いました。

このテスト用に建てられた2棟の家は、現在もスウェーデンヒルズゴルフクラブの入口に建っていて、ゲストハウスとしてまだまだ活躍しています。

40年以上経ってなお、その外観も当時の趣のまま、断熱性能も変わらないというのは、すごいことだと思います。

さて、スウェーデンと日本の交流事業の中心的役割を果たすことを目的とし、財団法人スウェーデン交流センターが翌年の1980年に発足し、民間事業ながら交流の先導役として、スウェーデンヒルズ事業の後押しをするこになりました。合わせて交流事業も活発化していきました。

そして、1984年トーモクの子会社としてスウェーデンハウスが設立され、同社が中心となってスウェーデンヒルズは開発が進んでいき、2年後の1986年には、中心施設であるスウェーデン交流センターの建物が完成して、ヒルズはその体裁を整えて行きました。
(私の工房もこの交流センターの敷地内にあり、写真のベンチは私が制作したものです。)

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住宅だけではなく、ここは電線も埋設するなど、徹底してスウェーデンの街並みにこだわっており、電柱、電線のない風景は日本の住宅街と一線を画すとして、評判になりました。

20年くらい前でしょうか。実際にこの風景が日本離れしているためにテレビのCMの撮影で度々使われたことがあります。

偶然私も、車のCMの撮影を見たことがありましたが、出来上がったCMを見たら、まさにスウェーデンで車が走っているように見えてびっくりしたのを覚えています。

スウェーデンハウスのコンセプトが、50年、100年と住み続ける長期にわたっての美しい環境作りということもあると思いますが、実際にこれだけ家々の色(ほとんどがベニガラ色と言う独特のレンガ色をしている)や形が協調されて作られている住宅街も他にないのでは、と思います。

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しかし、これを維持するために、ここスウェーデンヒルズでは、家の色、高さ、道路からの家の距離など細かく定められている建築協定があり、そのせいか、洗濯物を干している様子も道路からはほとんど見えません。

住宅が建ち始めてからの約10年は、個人の住宅よりも別荘として利用している人が多かったと聞いていますが、隣接するスウェーデンヒルズゴルフクラブの会員権付きで分譲していたこともその大きな要因だったようです。

別荘として所有していた人の中には、故渡辺淳一氏や、「とくダネ!」の看板アナウンサー、小倉智昭さんなど芸能人も大勢いらっしゃいました。小倉さんは4,5年前に所有していた別荘を手放したようですが、それまでは年に数度はいらっしゃっていたようです。

春から夏、特に6月から9月までの緑が美しい季節には、本当に夢の世界に迷い込んだような素晴らしい景色と共に過ごせる場所です。庭にはエゾリスがかわいい姿を見せ、オニヤンマやクワガタなど、今では自然の状態ではなかなか見れないような虫たちがいるのも、豊かな自然の何よりの証拠です。

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ただ、このスウェーデンヒルズでマイナスの要因があるとしたら、それは冬の「雪害」に尽きます。

石狩湾や、石狩川が近いということも影響していると思いますが、当別町は降雪量がとても多い町です。そして冬は特に風が強く、猛吹雪になることもしばしばです。スウェーデンヒルズは、〈丘〉と言えども、少し標高が高いので、雪の量はさらに増している印象です。

ヒルズにある私の工房の、屋根に降り積もった雪の写真です。ほとんど毎年こんな風になります。

3雪おろし

とは言え、真っ白い雪にすっぽりと包みこまれたスウェーデンヒルズも、北欧の冬の風景そのままですから、この景色も夏に劣らず美しいのは言うまでもありませんが。

財団法人としてスウェーデンと日本の架け橋となる交流センターには、在日スウェーデン大使も良く訪れてくれます。
こちらは2017年に、当時のスウェーデン大使マグヌス・ローバック 氏がスウェーデン交流センターを訪れた際、私の工房にお立ち寄り頂いた時の写真です。(写真右端が大使)

大使

微力ながら、スウェーデン家具マイスターとして、「交流」もがんばっております・・・。

ちょうど写真上の方に「星形ランプ」も写り込んでいます。
こちらはスウェーデンの冬の窓を彩る照明で、毎年交流センター内のショップで販売してもらっています。(交流センターにお問い合わせください)

この照明をつけるだけでも、ぐっとスウェーデン風になるので、スウェーデンヒルズの多くの家々でこの星形ランプを飾ってもらっています。
夜にスウェーデンヒルズを歩くと、いろいろなデザインのこの照明を見るのも楽しみかと思います。

こちらの星形ランプは、11月頃からセンター売店にて販売しております。
数量限定ですので、早めにお問合せ、予約することをお勧めします。
遠方の方は、通販もできますので、センターにお問合せいただくか、下記お問合せまで直接ご連絡ください。
スウェーデンヒルズにおいでの際は、私の工房にもお立ち寄りください!!

お問い合わせはこちらから

投稿者プロフィール

Akio Shimada
Akio Shimada
1971年生まれ。北海道苫小牧市出身。日本各地で木工修行の後、スウェーデンで北欧の木工技術を学び、2007年日本人として初めて「スウェーデン家具マイスター」の称号を得ました。高い技術を誇る木象嵌と家具の製作をしています。

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